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ユニチカ跡地の問題について

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豊橋の南、高師緑地公園という大きな公園の東に、かつてユニチカ株式会社という会社が操業していた、広大な敷地があります。 広さは、27万平米。隣の高師緑地公園よりも大きな広さです。

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この土地は、もともと、ユニチカの前身である、大日本紡績株式会社を豊橋に誘致する際、豊橋市が無償で提供をしたものです。S26年という昔のことです。豊橋市は、この土地の他にも、豊橋鉄道渥美線の引込線の設置をするなど、議会や地元経済界も上げて、誘致に向けて相当な便宜をはかりました。
そしてその時、豊橋市と大日本紡績株式会社は、「土地は工場として使用する計画がなくなったら、豊橋に返還する」という契約を結んでいたのです。
 ところが昨年、すでに工場を撤退させてたユニチカが、一方的にこの跡地を、積水ハウス株式会社に63億円で売却をし、それを豊橋市がなんの異議も唱えず黙認をしてしまったのです。
市民には事前に相談や報告などは全くなく、議会にも、ユニチカから転売したという報告がありました」というファックス一枚の通達がされたのみでした。
そのことを知った元市議の方が「あの契約はどうなったのだ?」と彼の手元にある資料をすべて日本共産党豊橋市議団に寄せてくださいまして、市議団の鈴木みさ子市議が、昨年12月と今年3月の2回の議会の一般質問でこの問題を取り上げました。
市議の「本来は市に返却すべき土地ではないのか」という問いに、市は「ユニチカは創業以来、固定資産税の納入や、雇用の創出など長らくにわたって市に貢献してもらっている」「契約は、創業時に計画通りに事業を勧めてもらうということへの縛りだったと認識している」という主旨を答えました。
  しかし、契約書の文言は、素直に読んでそうは読めませんし、その後S41年にもこの契約がいつまでも有効であるという趣旨の「疑義事項協議書」という協議書が結ばれています。
 さらに平成18年9月には議会で牧野市議の質問に、当時の早川市長が「外れたときには返しなさいという、たしかそういうそもそもの契約がありました」と応えています。市として、S26年に「操業始めさえすればこの契約が全うされた」という認識ではなかったということは、明らかです。
ユニチカの、積水への売却の63億円は、坪7.7万円という破格の安さです。 さらにそこには、操業中にユニチカによって引き起こされた、当該の土地の「土壌汚染」という問題があります。 土壌含有量が基準値の120倍の鉛およびその化合物、土壌溶出量が62.5倍のフッ素およびその化合物、基準値を超える六価クロム化合物など…それらを全部撤去するには、10トントラックで2000台超が必要であるとされています(積水ハウスの説明)。 この土壌汚染を、買った側が浄化することも「込み」で63億円という値段が付いているのです。土地そのものの価値はもっと高いということになります。 この土壌汚染に対する、市民の皆さんの不安もあるのです。
豊橋市は、子どもの医療費の無料対象の拡充や、介護保険・国民健康保険税などの市民負担の軽減を、学童保育の充実をと訴える日本共産党の提案に「財政の問題がある」と繰り返し言ってきます。 しかし63億(かそれ以上)の価値のある「市民の財産」を、あっさりと手放してしまったということになります。
本来であれば、市がちゃんと返還をうけ、市民の皆さんと一緒にその後の活用について検討を図るべきでありましたし、そうでないなら、きちんと議会と市民に、どのような事情があるのかを説明を図るべきだったでしょう。
日本共産党はこの問題を「すでに売ってしまった」で終わらせる訳にはいかないと考えています。 議会での問題の追求と合わせて、市が本来「市の財産だ」と主張すべきだったものをしなかったことについて、市民のみなさんが「住民監査請求」を起こしていくことを準備しています。 監査請求は、市民の権利としてどなたでも名を連ねて取り組むことができます。 5月には「ユニチカ跡地の返還を求める市民の会」という会を発足させて、この監査請求に取り組むことになっています。 ぜひ、みなさんにも、この「会」に参加していただき、また、監査請求人に名を連ねていただきたいと思います。
住民と、議会をないがしろにことをすすめる豊橋市長の姿勢をあらためさせ、きちんと市の財産をとりもどし、住民福祉の向上に役立たせるために、日本共産党豊橋市議団もしっかりと取り組みます。

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