3月議会の予算委員会最終日である23日に、小学校給食費の無償化の部分を削除する 「修正案」を自民党・公明党議員などが提出。本会議最終日の29日に、同案が28名の議員により可決され、浅井市長が公約に掲げ、予算に計上していた2021年度からの小学校給食費の無償化が潰されてしまうという結果になりました。
日本共産党市議団は、市長選で大差をつけて当選した浅井市長に託された「給食費無償化」への市民の願いを尊重すべきこと、反対する理由は全く道理のないことを強く主張し、最後まで予算の成立に努力しましたが、「数の力」に押し切られたというかたちに。
本会議で給食費無償化に賛成した議員 (7名)
日本共産党 斎藤ひろむ・中西みつえ・鈴木みさ子
まちフォーラム所属の星野たかてる議員・芳賀ひろたか議員・廣田つとむ議員・及部かつひろ議員
本会議で給食費無償化に反対した議員 (28名)
自民党所属議員 19名
公明党所属議員 5名
古池もも議員・川原元則議員・寺本ひろゆき議員・長坂なおと議員
全く道理のない反対理由
修正案の提出理由は、(1)財政の裏付けがない (2)目的と対照が明確でない (3)最も支援を必要とする就学援助の人には恩恵がない、不登校やアレルギーの人にも対応していないという3点でした。
しかし、委員会質疑を通じ、財源も、目的も明らかになっています。
日本共産党・斎藤議員の討論より
(1)については、質疑の中で市当局から、新年度の約8億の予算のうち、5億は他の予算のやりくりで、残り3億は、「財政調整基金」の取り崩しで対応できる。そして、2022年は2億円、2023年は1億円を取り崩しで確保できると裏付けを示しています。
(2)については浅井市長は、「教育」の中での豊かな心と体をつくる給食の役割や、「給食費を無償化することで、豊橋を子育てしやすく教育に手厚い街にすることをめざすと、明確に語っています。
(3)については、就学援助で給食費は賄われていますが、就学援助の対象はごく狭く(全児童の15パーセント)、補足されていない人もいます。また、就学援助を受けていない子育て世代も、コロナ禍の中で生活実態は決して楽なものではありません。
アレルギーや不登校の方などへの対応は、給食費を無償化してからも、対応は可能です。
不登校の児童さんの給食費は、登校できてなくても保護者には請求されます。給食の提供を断ることもできますが、その決断は、「学校にいけない」ことを受け入れるようなつらい事柄です。いつ、子どもが「学校に行ってみようかな」となった時にも、給食をたべられるようにと、その決断ができない親御さんもたくさんいらっしゃるのです。保護者も、先生も、その苦しさの中で葛藤しているというのが、リアルな実態です。
給食費を無料にすることこそ、すべての子どもに対する公教育の公平性が図れるものと考えます。
給食費無償化の願い実現のためにこれからも頑張ります。
「給食」「給食費」について、これだけ議論が白熱したことは、かつてありませんでした。
これからも、引き続き、「学校給食」について、市民のみなさんと考え、無償化に向けてがんばっていきます。