JR東海によるリニアのトンネル工事から出てきた、ヒ素やウランの汚染土が、
豊橋市の明海の埋立地に、使われる可能性があるという、重大問題が発覚しました。
現在、JR東海によるリニア新幹線の工事が、地域住民の反対・懸念の声を踏みにじって強行されています。
2027年度品川駅から名古屋駅までの開業を予定しているリニア新幹線は、走行距離286キロ中、246キロ、86%がトンネル区間となるため、工事全体で、おおよそ5680万立米もの残土が発生するとされています。
このトンネル残土の処理をどうするかが大きな問題になっているのですが、この残土から、ヒ素やフッ素、あるいは微量ウランなどの有害物質が検出をされていることが発覚し、しんぶん赤旗の記事になっています。
19/4/2 「有害物質検出58回 リニア トンネル工事の残土」
19/5/23 「リニア汚染土 海洋処分計画 JR東海が岐阜県に報告 法の”抜け穴”利用」
19/8/5 「リニア残土微量ウラン JR東海公表せず」
この記事のうち、5月23日付のしんぶん赤旗では、工事によって出てきた有害物質を含む汚染土の処理について、「土壌汚染対策法」の基準を上回る汚染土が発生していることがJR東海から岐阜県に報告がされていて、本来産廃としての処理が求めらるべきものが、「海洋汚染防止法」の基準(土壌汚染対策法と比して、ヒ素で10倍の基準まで認めらる緩いもの)にそって、海洋の埋め立てに使われる可能性があるということが指摘をされていました。
この、汚染された残土を持ち込む予定の埋立地が、豊橋港(三河港)の明海町の埋め立て地であるということが判明しました!
そこは、フォルクスワーゲン社の輸入自動車のプールが手狭になったことを理由に、16年に愛知県が港湾計画を見直し、(株)総合開発機構が公有水面埋め立て免許を取得し、工事が進んでいるものです。
11.46ヘクタールの埋め立て予定地に、67万立米の土砂を入れていくという計画になっており、五期に分けて実施される埋め立てのうち、今年の六月にはすでに一期工事が終わっています。
もとむら伸子衆議院議員によると、環境省は、土壌汚染対策法より、海洋汚染防止法の方が、基準が緩いのは、「海で薄まるから」という見解だそう!
三河湾のこの埋立地の奥には、渡り鳥の飛来地汐川干潟もあり、アサリの稚貝の育つ六条潟も近くにあります。
海洋汚染防止法の基準を満たしているとしても、もし陸上で処理するなら、土壌汚染対策法に引っかかり、産廃として処理の必要な汚染がある汚染土を、三河湾に投入していることは許せません。
埋め立ては一時中止し、持ち込む予定の残土にどれだけ何が含まれているのか、JR東海は公開すべきです!