9月議会では、2019年度(令和元年度)決算委員会が行なわれ、日本共産党豊橋市議団は、一般会計、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療特別会計決算について、それぞれ不認定としました。
反対理由から何点か紹介します。
設楽ダム関連支出が令和8年度まで延長
ダム工期が令和8年度まで延伸されたことに伴い、下流自治体の負担も令和8年度まで続くことになりました。事業開始からすでに11年が経過し、近年豪雨災害が頻発するもとで、ダムによらない「流域治水」へと見直す動きがあります。また、昨年の水不足の時も、佐久間ダムからの導水などにより乗り切ることができており、治水においても、利水においても設楽ダムの必要性があらためて問われています。検証せず、求められるまま負担金を支出し続けるべきではありません。
AIによるケアプラン作成は低迷
AIを活用したケアマネジャー数、作成プラン数とも前年度よりさらに減少しました。ケアマネジャーのAIに対する関心が薄れている、ITに対する抵抗感がある、介護ソフトとAIへの入力が二度手間になっているなどがその理由でした。ケアマネージャーの負担軽減という目的から見て、本末転倒になっています。市議団は、一人一人の人間相手の介護にAIによるケアプラン作成はそぐわないと、最初から指摘してきています。3年目を迎えても進展がほとんどない以上、断念も含め見直すべきではないでしょうか。
給食サービス事業費
配食数も前年度の19万7,511食から69,029食と約3分の1に激減しました。
低栄養状態を肥満率や体重の減少の数値で定義し、当てはまらない人は給食サービスから除外したためです。対象から外された人の中には、年金生活者や見守り、声かけなど安否確認が必要な人が大勢います。また、コロナ禍のもとで、給食サービスの必要性が増しています。栄養状態の数値を基本に、給食サービスの必要性を判断することに切り替えたことは認められません。
国民健康保険の滞納について
国保税の滞納者に対する差押、中でも預金や給与の差押が平成30年度805件に対し、令和元年度は940件と、135件増加しています。生活に直接的な打撃となり、再起にも大きく影響する、預金、給与の差押え処分は市の収納率の向上に効果的であるとの考えは改めるべきです。高すぎる国保税の引き下げを図らなければ、滞納の問題は解決しません。