豊橋市内での新型コロナ感染症の新規感染者が拡大しています。4月2日からの感染者数165名のうち、10月31日から11月10日の新規感染者が80余名を占めるなど、新たな段階に不安の声が聞かれます。そこで、市議団では、クラスター発生に伴う市の対応や、小中学校の状況などについて、豊橋保健所から聞き取りを行ないました。(聞き取りは11/6時点のもの)
発端は市内のパブでのクラスターの発生
最初は市内松葉小路のPUB「EDEN」での23名のクラスターの発生によるものであり、店の同意のもとに店名を公表しました。
市では、繰り返し、10月22日から28日の間に同店を利用した方に「濃厚接触者」となる可能性が高いとして連絡を呼びかけていますが、応じた方は6日時点で13名にとどまっています。
感染者の大半が入院ではなく自宅療養。外出はできないため、一日3回食事や飲み物を全額公費負担により届けています。
小中学校の対応は
岩田小学校、東陵中学校では消毒のため、11月4日、5日を臨時休校とし、3日からの3日間で消毒を行ない、感染児童・生徒の濃厚接触者についてはPCR検査を行ない、自宅待機としています。
保健所の体制は
感染症対策グループが、感染者から聞き取り、感染ルートの把握、濃厚接触者にPCR検査を受けてもらうなど、連日対応に追われています。人員が足らず他の部署の職員の応援体 制もとっています。
自宅療養でいいのか?
直近の感染者に、第一次感染のクラスター関連を中心とする濃厚接触者が目立っています。11日現在、10代未満が10名、10代が7名含まれており、家族内での感染が広がっている状況が伺われます。感染拡大を防ぐためには、自宅療養ではなく、宿泊施設や入院といった完全に隔離できる対策が必要です。県に対して求めている療養施設(ホテル)の確保が急がれます。
引き続き感染対策の徹底を
市では11月3日に「新型コロナウイルス感染者の増加を受けての緊急メッセージ」を発表し、市民や事業者への引き続いての徹底した対策や、「豊橋市新型コロナ通知システム」への登録と国の接触確認アプリ(COCOA)の積極的な活用を呼び掛けています(登録については市のHPを参照ください)。
今回の感染拡大がクラスターに端を発したもので、感染ルートもある程度把握できていることから、今のところ、「市中感染」のようなものでなく、「緊急事態」とまではとらえていないとのことですが、引き続き予断を許さない状況であることは変わりありません。市議団としても、さらなる対策を求めていきます。
(鈴木みさ子)