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【12月定例会議会報告】ユニチカ住民訴訟、双方の弁護士報酬決定により決着をみる(鈴木みさ子議員)

12月定例会が12月6から17日の日程で開催されました。ユニチカ住民訴訟委託料、マイナンバー交付事務費など問題ある予算は認められないとして、令和3年度一般会計補正予算について反対しました。

鈴木みさ子

住民側弁護士報酬について1億500万円支払うことを全会一致で採択

ユニチカ住民訴訟について原告側弁護団が1億5,042万2,302円および遅延損害金の支払いを求め提訴していた件で、名古屋地方裁判所から提示された和解金1億500万円を市が支払うことについて、議会の議決を求められたものです。

これにより、来年1月裁判所での和解成立後、市が和解金を住民側弁護士へ支払うことになります。5年という長きにわたる裁判により、市が放棄した市民の財産63億円のうち、26億円を取り戻すことができた全国的にもほとんど例を見ない一連の訴訟が終結することになります。

市側弁護士委託料990万円については、共産党市議団は反対

内訳は、ユニチカ訴訟住民訴訟の報酬770万円と、弁護士報酬請求事件の報酬220万円です。算定根拠としては、経済的利益をもとにした旧日弁連報酬基準からの算定では、非現実的な高額になるので住民訴訟にそぐわないため、裁判の長期化、控訴審・上告審での着手金の非請求、原告住民側の弁護士報酬一人当たり1500万円との均衡、顧問弁護士であることの勘案をあげていました。

市側の「経済的利益」をどうみるか

この訴訟は、市と市民に損害を与えることになる跡地の売却について、市側がユニチカ側の主張を追認するという、極めてねじれた構図で行なわれた訴訟です。

市側は原告の訴えを不当なものである、契約上、ユニチカに対し1円たりとも請求権はない、原告から請求された63億円は存在しないとして、最初から最後まで原告側の訴えに真っ向から反対する対応でした。原告住民側の訴訟努力により、司法の場で26億円の支払いを回復させたもので、この結果からすると市側弁護士の応訴により、市に26億円(もしくは63億円-26億円=37億円)の損害を与えたことになり、経済的利益は存在しません。

市側弁護士の着手金、顧問弁護士料は?

市側の弁護士は住民訴訟で108万円、報酬請求訴訟で275万円、合計383万円の着手金を得ており、これに報酬の990万円と通常の年間顧問弁護士料120万円の訴訟期間の数年分を加えれば、総計2000万円近くになります。

この報酬額等は、ユニチカ訴訟に勝訴(一部勝訴)、豊橋市と市民に対し多額の返還額をユニチカから取り戻すのに、困難を一つ一つ打ち破りながら、甚大な貢献をしてきたユニチカ訴訟弁護団の一人当たり報酬額を優に超えています。

市議団は、これらを踏まえ、市民感情を考えても到底納得できるものでないとして反対をしました。

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