混乱を極めた3月議会
2月26日から3月28日まで
1カ月にわたって開かれていた3月議会が閉会しました。
3月議会では通常、市長の施政方針を問う代表質問、一般質問と新年度の予算質疑が行われます。
ところが、公約に従ってアリーナの契約解除に向けて動いた市長を批判する議会の多数派(自民、公明、まちフォーラム、みんなの議会、27人)によって、議会は混乱を極めました。
市民団体の13万人の請願に関する市長の対応、法定ビラに記された「前市長のパワハラ問題についての調査」、アリーナ関連予算など、3度の緊急質問、2度の予算組み替え動議、市長の問責決議、100条調査委員会の提案と撤回、そして副市長人事の不同意と、前代未聞の事態となった議会でした。
日本共産党豊橋市議団は、新しい豊橋、みらい市民、維新の会の3会派と協力しながら道理ある論戦で臨み、結局、予想された多数派からの不信任案、予算の否決など、決定的な動きには至りませんでした。
長坂市長の予算編成の特徴は
2025年度の予算は、一般会計1,562億620万7,000円、特別会計768億9,400万円、企業会計727億6,300万円の合計3,058億6,320万7,000円という過去最大規模となりました。
公約の第一に「楽しい子ども時代を過ごせる豊橋に」を掲げ、その実現のためとして子育て施策に重点を置いたものとなっています。
ゴミの戸別収集や、合葬墓の検討、豊橋空襲の日の制定など公約のいくつかが盛り込まれました。しかし、市民への物価高騰対策はプレミア付電子商品券にとどまり、まちなか再開発をはじめとして従来の方向を踏襲したものとなっています。
子育て関連に厚いが、市民生活には冷たい予算
☆予算に盛り込まれた主な子育て施策
児童相談所の設置に向けた検討
民営の学童保育への建物と土地の賃料補助、夏休み限定児童クラブの拡大、学校に行きづらさを感じている児童生徒への学校内の受け皿である「エールーム」の吉田方中、二川中への新設(市内で4校へ拡充)など。
一方、学校給食は、国が2026年に小学校給食の無償化を表明したことから2025年度は半額補助にとどまりました。
☆安心して暮らせる高齢者福祉施策を
高齢者施策では、共産党市議団が求め続けてきた補聴器購入助成、帯状疱疹ワクチン接種補助などが盛り込まれました。一方で、給食サービス、バス・タクシーチケットの交付要件の拡大などは見送られ、物価高の直撃に苦しむ高齢者の支援に程遠い予算です。
補聴器購入補助金
購入費用の2分の1(上限3万円)
対象:65歳以上・非課税世帯
(1)専門医の意見書、(2)見積書を添えて長寿介護課へ申請
販売店では、補助額を超える分だけを支払。
お問い合わせ:51-2330(長寿介護課)
帯状疱疹ワクチン定期接種の開始と任意接種補助(継続)
- 定期接種(25年度~29年度、毎年65才・70才・75才・80才・85才・90才・95才・100才以上になる方に補助)(100歳以上は25年度のみ)
自己負担額:ビケン3500円(1回)
シングリックス9000円(2回) - 任意接種(50歳以上)
自己負担額:ビケン4000円(1回)
シングリックス10000円(2回)
お問い合わせ:39-9109(保健医療企画課)
