アリーナ関連予算232億、9月議会でスピード可決
豊橋市議会の9月定例会の最終日、新アリーナ建設計画と野球場移転に関連した9月補正予算の追加議案と条例案が提案され、可決成立しました。
予算に賛成したのは
自民党、公明党、まちフォーラム、とよはしみんなの議会、夢響き合う議会の29名。
反対をしたのは
日本共産党豊橋市議団と、紘基会、豊橋だいすき会、れいわ新選組豊橋、になる会の7名。
成立した予算の内訳は、今年度に野球場建設予定地の現況測量調査費として550万円、来年度以降の支出もあらかじめ約束しておく「債務負担行為」としてアリーナ及び豊橋公園東側エリアの整備運営費用230億7000万円、野球場基本設計費用6750万円等です。
事業費総額は今後も増え続けることが確実です
30年以上にわたって市民にのしかかる負担
さらに、今後、野球場整備費用36億円、長期修繕費、野球場の津波対策費などを含めると総額350億円を優に超えるとの予測もあり、建設費は100億円としてきた2021年の市場調査報告書からみると3~4倍に膨れ上がっています。交付金も出るというのですが、その金額も不明ですし、交付金もまた税金です。
豊橋公園を民間事業者に明け渡してはならない
新アリーナは、建設と運営に、全国に例をみないPFIのBTコンセッション(混合式)という方式を採用するとしています。メインアリーナでは、フェニックスのゲームで54日を含め、興行的利用を年間約300日とし、民間事業者の利益をあげ、サブアリーナでは原則、市民利用を中心として指定管理的な運営を行なうというものです。
しかし、民間企業の利益のための過大な「箱もの」をつくったあげくに、利益が上がらず余分な税金投入につながらないか、という懸念があります。
市民の憩いの場である豊橋公園の3分の2が民間事業者の運営に
計画では、公園の総面積21.6haのうち、吉田城址史跡指定範囲を除く14.1haが事業範囲となっています。(図①参照)
事業区域の概要 図①
30年以上にわたる民間事業者の管理・運営には心配が山積
いまだに市民への説明はいっさい行なわれないままです
- 公園内の樹木も相当数伐採され、豊橋公園の形が一変してしまう
- カフェやレストランの設置?
こども広場の遊具の有料化 - 駐車場の有料化と興行時の市民利用の制限
- 駅から2km、歩けば30分というアクセスの悪さは致命的。でも、シャトルバスの運行などアクセスの確保は事業者まかせ
- 周辺への住環境の悪化の懸念あるも対応も事業者に
新アリーナ計画をめぐっては、2月には住民投票を求める市民の17293筆の署名も否定され、さらにパブリックコメントで出された多くの市民からの「反対」や、説明を求める声にもまともに答えていません。