新成人の皆さん、おめでとうございます!
成人の日に際して、新成人の皆さんにメッセージを送ります。
私は、毎年成人式を迎えるたびに、人生の「先輩」として、新成人の皆さんにとって希望ある未来を描けるような世の中をつくれているだろうか、ということを自問します。
20歳というのは、人生の中ではようやく一歩スタートラインを踏み出したところです。
そんな成人の皆さんが「世の中こんなもの」「大人ってこんなもの」「人生ってこんなもの」…そんな悲しいことをもしも思っているとしたら、こんなに残念なことはありません。そしてそれは私たち大人の責任だと思うのです。
もちろん、世の中には思い通りにならないこともたくさんあります。
誰であれ、壁にぶつかり、道に迷い、途方に暮れることもあります。
けれども、新成人のみなさんが、夢と希望を持ち続け、未来に向かって自らの研鑽を重ねる限り、そうした困難は、必ず乗り越えられます。
ですから、私は、みなさんが「努力をつづけよう」と思えるような、そんな世の中をつくるのが私たち「大人」の一番大事な仕事だと思って日々過ごしています。
どうか、これからも、ご家族や周りの友人、あなたにかかわるすべての人たちの力も借りながら、皆さん自身の夢のために、しっかり歩んでいってください。
そして次はあなたたち自身が、次の若者に、希望ある社会をバトンタッチしてゆけるようにがんばってください。
私の好きな言葉に「自由とは必然性の洞察である」という言葉があります。
ちょっと難しい言葉ですね。
ヘーゲルさんという、昔のドイツにいた哲学者が言った言葉です。
自由というのは「何をやってもいいこと」かな?とみなさん思ってるでしょう
ヘーゲルさんは、そうではなくって、わかりやすくいうと「何をやったら、どういう結果が出る」ということをわかっていることこそ「自由」だと言ったんですね。
たとえば…そうですね、ドローンを自由に操ろうと思ったら、キチンと操作方法を知っていないと、できないでしょ。そういうイメージです。
あなたたちは、成人になって、社会的にも様々な権利を手に入れました。
それを使って、自由に自らの人生をはばたかせてほしい。
しかし自由にはばたくためには、自分が持っている力について、自分がよくわかっていないとできないんですよね。
そういう意味で、人生はいつまでたっても、勉強です。あらゆることが、勉強です。
自分のこと、まわりのこと、世の中のことに、しっかりと目を向け、学ぶ意欲を、持ち続けてください。
最後に、皆さんが、今後も輝かしい豊かな人生を歩まれることを期待して、新成人の皆さんへのメッセージとします。