住民訴訟によりユニチカから26億円余が市に返還される
撤退するときは豊橋市に返還するという約束であったにもかかわらず、ユニチカが積水ハウスに敷地を売却してしまったことに対し、市民130名が返還請求。一審では、63億円全額ユニチカに請求せよという判決でした。市は控訴し、最終的には「豊橋市はユニチカに21億円の請求をせよ」との判決が確定したことにより、遅延損害金を含め合計26億円余が8月31日にユニチカから入金されました。
市民と議会を軽視した現市長の責任は重大
市長は、平成26年にユニチカから撤退の申し出があった時、議会にも市民にも一切明らかにせず、庁内に設置した「ユニチカ敷地対策会議」ですべてを決めてしまったのです。日本共産党市議団は、最初に議会で取り上げ、一貫して市長の責任を追及してきました。しかし、市長は議会で答弁に立つことは一度もありませんでした。
裁判の中で変わった市の主張
最初は、「ユニチカは市に多大な貢献をしてくれた」、「土地は差し上げたもの」「企業の判断だから何も言うことはない」と主張、その後「契約は一部の土地を使わなくなった場合で、全部を想定したものではない」と変えました。名古屋高等裁判所は、未使用部分を全体の約3分の1として、前述の判決に至ったのです。
ユニチカ問題の全容解明は終わっていない
ユニチカとの協議や、敷地対策会議の中身は一切明らかになっていません。日本共産党市議団は、裁判は終わっても、全容の解明を追求していきます。