12月議会では、コロナ関連の質問の他に来年度に向け急浮上してきた「子どもの放課後の施策」について質問しました。市が2020年度から汐田小学校と牛川小学校の2校で「モデル事業」として開始した「のびるん deスクール」を、その検証もしっかり行わないまま、「全校区での実施をめざす」という方向や、来年度は12 校区での実施が取りざたされ、とりわけ大きな影響を受ける民間児童クラブ(学童保育)の支援員(指導員)さんや、保護者から心配の声が寄せられたことからです。以下質問と答弁を紹介します。
Q.「のびるんdeスクール」の開設の経緯について
A.部活動の廃止に伴い、放課後に新たな学びの場を設け、すべての児童を対象に学校の授業にはない様々な体験活動を行ない、子どもたちの好奇心や潜在能力の発掘をめざすものであり、現代の子どもたちにとって必要かつ意義の高いものと考えている。
(※鈴木 注:汐田小学校では、5限目が終わったあと、3~6年生の授業が終わる3時40分まで1. 2年生は自主学習、その後全員が合流し5時まで、主に運動場、体育館などで、スポーツインストラクターなどの指導計画のもとスポーツ等を、シルバー人材センターの有償ボランティアのサポートで行なっています。終了後、児童クラブの子どもたちは指導員さんのお迎えにより、児童クラブへ移り保護者の迎えまでを過ごします。)
Q.来年度の開設予定と市民への周知は?
A.12校区での実施を検討中。これまでも一定の周知はできていると考えるが、保護者や、学校、地元住民、各校区の民営児童クラブなどへ早い段階でしっかりと説明してゆく。
Q.今年度「たけのこクラブ」の増設予算の見送りがあり、のびるんdeスクールが増えることで、民営児童クラブの施設整備などの補助金が削られることを不安視する声があるが?
A.交付やクラブの状況を踏まえ、引き続き適切に補助を行なっていく。
Q.民営児童クラブとのびるんdeスクールとの関係は?
A.垣根を超えた一体連携の姿が実現できている。のびるんdeスクールは児童クラブの活動を圧・抑制するものではないため、まずはこの趣旨を児童クラブにしっかりと説明していきたい。
同時にのびるんdeスクールが、民営児童クラブの方針や理念の妨げにならないよう事前に十分な話し合いを行ない、それぞれのクラブの現状を確認させていただくことを行なっていく。
鈴木の所感
国は「新放課後子ども総合プラン」を策定し、児童クラブと放課後子ども教室の一体化を全的に進めようとしています。豊橋市はこの総合プランをまさに全国に先駆け進めているものです。子どもにとって、学校や様々な緊張から心も体も開放され、管理されず、のんびりと過ごす時間を奪うことにならないか。また、公設・民営にかかわらず、子どもの「第2の家庭」、生活の場でもある学童保育の活動の骨抜きにならないか、放課後の在り方が変容することを危惧します。