5月30日に浅井市長が記者会見で突然表明した、豊橋公園での「新アリーナ」計画に市民の怒りが拡がっています。
市長選で公約した、「ゼロベースで」「豊橋公園は除く」「市民の声を聞いてすすめる」という約束を覆し、
市民にまったくはかることなく、「豊橋公園で」「5000人規模で」「PFIのBTコンセッション方式を視野に入れて」といった、従来の計画と同じか、それ以上に問題のある計画が進んでいます。
6月議会には、「基本計画の策定」の予算5500万円が計上され、議会の多数の賛成で計画が進められています。
今なお、
「『市民のための体育館としての施設』の他に、どんな機能を備えた施設をつくるのか」
「建設と、運営にいくらかかり市民の負担はどれほどなのか」
「建設と、運営の方法はどうするのか」
「アクセス方法や、駐車場、住環境への影響など、過去の計画でも指摘された課題が解決するのか」などが、
まったく示されておりません。
「今後、「基本計画」の策定の中で検討します」というのが市の態度なのです。
「市民のための公共施設を市民の税金でつくる」というのに、「つくることは決めたけど、詳細は決まってからね」というのは、あまりにも市民をないがしろにした、態度と、言わざるをえません。
市が、この計画を急ぐ背景には、2026年の第20回アジア競技大会に間に合わせたいこと、そして同じく2026年にレギュレーションが変更となるBリーグのそのタイミングに合わせたいという思惑があります。
どちらも、市民の皆さんの想いを吹っ飛ばして進める理由にはなりません。
こうした、市民不在の計画に対して、私ども日本共産党も、議会で計画の問題点を追及し、市民団体のみなさんとも情報交換を重ねてきました。
そして、この度、市民団体のみなさんが「新アリーナ計画の賛否を問う住民投票条例」を制定させるために、「直接請求署名」に取り組むこととなり、日本共産党も、この運動に主体的に取り組むことを決めました。
「直接請求署名」とは、条例の制定などを直接行政に求める、有権者の権利行使の方法の一つです。
有権者の50人に1人の署名が集まれば、市長は議会に「条例案」を提案することになります。
今回、市に求めるのは「住民投票条例」を求める「直接請求署名」です。
署名が集まり、議会に「条例案」が提案され、議会で条例案が成立すれば、住民投票が行われることになります。
豊橋の有権者は30万弱。50人に1人となると、6千筆以上の署名をあつめなくてはなりません。
この署名は、通常の請願や陳情の署名と違い、「受任者」と呼ばれる署名を集める人が、有権者に、対面で署名をしてもらう必要があります。
受任者になれるのも、豊橋市内に住む有権者のみです。
署名ができる期間も決まっていて、今回は11月15日から12月14日の一か月間と設定しました。
期間の決まった、ルールのある署名です。いわば選挙と同じような効能をもつ市民の運動です。
開始までのひと月ほどの間、この署名がどういうものか、を広く市民のみなさんにも説明の場ももうけ、署名のご協力をいただくのはもちろん、署名を「集める側」に回っていただく人もたくさん作りたいと思います。
そして、私自身、豊橋に「住民自治」をとりもどす、大事な取り組みとして、幅広い市民のみなさんといっしょに、この運動にがんばります。